頑張ってつくっているが、やっぱり実写化企画に無理がある。

以下、ネタバレありです。








■マンガ→実写映画化の課題

本作は、マンガorアニメの映画化が抱える様々な課題をクリアできてない。
以下に課題をざっとあげる。

①マンガの絵を映像で表現できない。
②マンガで描かれる世界観を説明できない。
③上映時間という時間的な制約により、原作の世界観を説明しない(できない)結果、
 ストーリーのつじつまが合わなくなる。
④キャラクターのイメージを損なわないキャスティングができない

現実の世界に沿ったストーリーならほぼ全ての問題をクリアしやすい。
そのため、少女マンガの様に現代の10代の恋愛模様を描く様な作品は、
④の課題さえクリアすれば、それなりにみれるものになる。
少女漫画原作の実写映画に外れが少ないのはこのためだろう。

ほぼほぼ未クリア
特殊メイクや衣装で、各キャラクターの特徴は表現できていたので、
④の要素はクリアできている。だが、他のほぼ全ての要素をクリアできていない。

①についてはいうと、スタンドの表現はがんばっていて、それなりだと思うが、やはりあの独特な擬音が原作の良さだと思う。アニメでは、擬音語をそのまま表示するという荒業によってこれを表現していた。

また、荒木先生のコマの迫力も表現できていない。アニメの場合は、止め絵でそれを表現しているが、実写ではそれができないのが辛い。

②についていうと、スタンドがいったいどんなものでで、どういう特性を持つのかが説明できていない。そもそも今回の原作となったのは、ジョジョの4部である。しかし、スタンドの説明は、第3部でなされている。第3部で説明されたことを、第4部を原作とした本作で、2時間のうちに説明するのは到底無理だ。

③についていうと、承太郎がなぜ杜王町にきたのか、承太郎が持っている写真はなんなのか、億泰の親父がなぜそうなったのかといったことがまったく説明されていない。

総じて、わかりづらい映画となってしまった。

■実写化の題材を間違えている……。
上記の問題点が解決できないのは、監督が無能だからでも、キャストがダメだからでも、制作スタッフがダメだらかでもない。

この企画自体に無理があった。
原作の絵の再現も、世界観も、練り上げられた緻密なストーリーも2時間で説明できるものではない。

■スペインロケは理解不能
ただ、この作品で一つだけ理解できないことは、スペインロケをしたことだ。
学ラン着た学生が、スペインの街を歩くのは、まったくもって不自然だ。

荒木先生が描く街が、日本を舞台にしながらも、独特な雰囲気だからといって、その解決策としてスペインロケを決行するという結論に至った理由の検討がまったくつかない。

とにもかくにも、この作品によってキャストや監督の評判が悪くならないことを願うばかりだ。
むしろ、ちゃんと映画としてまとめたことを評価されるべきだと思う。

その他、邦画の感想はこちらから。

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