【感想】ドラマ「下町ロケット」~第5話~今日の「あさが来た」~第8週4回~

2015年11月19日

【ゲーム業界用語辞典】作家性~ゲームデザインの巻き~

色いろと、コンセプトとかコンセプトワークとか、
ゲームを設計する上でのお約束があると思るのですが、
そういうお約束を無視して、つくってしまうことがあります。

そういうデザインすることが、私は作家性だと思っています。

例えば、ドラゴンクエスト4で勇者以外の行動が選択できなくなるという
異様なシステムが採用されました。

※この記事は、作家性 をゲームデザインの面から語っています。
 精神的な意味での作家性は別の記事で取り上げています。






■本物のクリエイター
今でこそテイルズシリーズをはじめ、AIで仲間のキャラが動くのは当たり前になりましたが。

まあ、今までターン制のRPGは、
全キャラクター操作できたんです。ドラクエは、全部、行動を選択できたんです!

そして、勝手に動く方が、プログラムが大変なのです。
戦況にあわない行動をキャラクターがとるとイライラしかしません。
しかもファミコンですから。

ドラクエは、その後も花嫁を選ぶとか、黒ギャルの妖精が出てきたりとか、
普通に考えるとやらないことに挑戦します。

以前にも書きましたが、他にもメタルギアソリッドのボス戦など、もう斬新すぎます。

敵から一生懸命かくれて、誰にも見つからないためにがんばってきて、
ボス戦になると、武器をガンガン使いまくって殺しにいくという、異質なゲームデザインを行います。

まさに、作家性です。堀井さん、小嶋さんの英断以外の何物でもないです。

でも、作家性にも意味がある
とはいっても、まあ、発揮される作家性には意味があります。

ドラクエ4の概要をちょっと触れておくとですね、

第一章から第四章までは導かれし者たちが母国から旅立つまでの話であるため、行動範囲は一部の地域に限られる。世界全体を探索できるのは第五章になってからである。 原文

となるわけで、主人公である自分は、やっと5章になって登場します。
いわば、他のパーティーメンバーは、主人公と動機が違うし、冒険の先輩なわけです。

結果、「導かれ」て同パーティーで戦うことになったわけであって、
主人公、自ら、戦いに駆り出したわけではないのです。

そう考えると、キャラクターを操作する楽しみよりも、
パーティーメンバーを、自分の命令をきいて動く人形ではなく、
自立して共に戦う冒険者として感じてもらえる様にしていると思われます。

そして、メタルギアソリッドですが、いっても歴戦のつわものたちを描きたいわけです。
プレイヤーもその対決を体験したいわけです。

自分の手でライバルたちと戦いたいんです。
だから、わざわざ戦えるようにしているのです。
それにより、ストーリーへの没入間を高めます。

■作家性を発揮できる人はガチで選ばれた人達
まあ、でもいっても、こういうゲームデザインのセオリーに外れたぶっ飛んだことができるのも、
実績があるからです。

堀井さんはほ、ドラクエ1、2、3のシナリオもセリフも1人で全部1人で書いたと言います。
小嶋さんは、メタルギアシリーズだけでなく、数々のヒットでコナミを支えました。

まあ、そういう実績があるから、彼らの声が通ったのです。 
しょうもないロジックのない、思い付きではないのです。

よっぽど自分の才能を信じ、そして自分の力で成功を勝ち取った人達なのです。
そして、その人達を支える、多くの偉大な凡人がいることを忘れてはいけません。


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